金箔でキラキラな建物とそれを引き立てるまわりの風景。世界的に有名な金閣寺。
ですが、
なんのために建てられたのか
は、
あまり知られていません。
この状況は『人があまり言ってないことを言いたい私のようなガイド』の好きなヤツです。
金閣寺は、
外国からのお客様を『びっくりさせる作戦』で建てられました。
びっくりさせる作戦
『びっくりさせる作戦』というと名前はアホみたいですが効果は抜群です。意識部分が『これは相手の作戦だ』とわかっていてもヒトの脳は想像を超えられると無意識部分が相手に一目置きます。その『一目』は尊敬や好きにつながります。時には恐怖にも。プロポーズの時のサプライズなんかもこれ。
600年前にこの『びっくりさせる作戦』を敢行したのは『足利義満』という人。
日本歴史知識ゼロの人にも足利義満の置かれた状況がわかりやすいように日本歴史を時短で振り返りましょう。
日本歴史時短説明
1500年前に日本が国と呼べるカタチになってきた頃から150年前に民主主義になるまで、この国の王はずっとある一族。この国の象徴として現代まで続く天皇家です。しかし九つの一族がこの1350年の間に王を超える力を持ちました。
このストーリーには謎があります。
世界史の目線で見ると普通、王を超える力を持った一族は王にとって代わります。が、日本ではそれはおきませんでした。権力者たちはなぜかナンバーツー争いをずっと繰り広げたのでした。
以上です。30秒。日本歴史のあらすじです。これをふまえてよかったら金閣寺にご一緒しませんか。
「謎の答え言えやー」と言う人。よかったらこのサイト内の『日本歴史知識のバリア時短破壊ツアー』をご覧ください。私は学生時代全く歴史を勉強しなかったアホガイドですが、アホなりにたくさんあるであろうこの謎の答えのひとつにたどりつきましたのでご紹介しています。長くなるので今回はあらすじのみで。
足利義満の憂鬱
今回フューチャーするのは足利義満です。
義満はさっきのあらすじでいうと天皇の力を超えた六番目の一族です。そしてその一族中最強だと言われています。そんな一族最強義満ですが、悩みがありました。おとなりの国中国と直接貿易して国を強くそして一族の力もさらに強くしたかったのです。が、
中国「え!きみんとこ天皇おるやん。なんで君が中心になって国の貿易しようとしてんの?天皇ってゆうとくけどうちの皇帝が対等やと認めた王やで。英語で言うと両方emperorエンペラーやで!」
義満「確かに私の地位は天皇の部下ですけど、今、政治と外交の全権力私にあるんですよ!」
中国「え~ほんまにぃ?うちと貿易したら潤うやろうけど、それ王が普通許すかな~?自分よりも部下のほうに利権譲るって」
義満「大きな声では言えませんが今うちの一族が天皇の力を上回ってる最中なんですよ。」
中国「ますますわからん。それやったら普通君が王にとって代わるよね。」
義満「うーん。どう説明したらいいかわかんないわ!」
足利義満の作戦
義満は力を示す作戦に出ます。
当時の人の想像を超える建築物。
金閣寺を建てました。
そこに中国からの使節を招きびっくりさせて一目置かせ、自分を実質この国の王と認めさせる作戦。
「こんなものを建てる力を持っている私が実質の王です。」と言いたかったのでしょう。
作戦は成功。
義満は明(当時の中国の王朝)から『日本国王源道義(げんどうぎ)」と呼ばれ、貿易を始めます。学者さんによると義満の政府の資金力は5~6倍になったそう。
時を超え600年後の金閣寺。
世界中からのお客様が集まり「beautiful!」連発。
この建物の目的はすでに600年前に達成されましたが
外国からのお客様をびっくりさせる機能はまだ生きているようです。