廬山寺(ろざんじ)は、
1000年前の小説家『紫式部(むらさきしきぶ)』の邸宅跡。

そんな廬山寺に六月下旬~九月上旬にかけて、
紫色の星型の花『桔梗(ききょう)』が咲きます。

ピークは七月上旬~七月中旬。
例年、ピーク時はまだ梅雨が明けない時期です。
が
持ってこいです。

雨の日は水滴がキラキラしてキレイですからね。
それに
廬山寺もそうですが伝統的な日本家屋とその庭に雨が降る音はなんだか素敵です。
それにそれに
吉高由里子さんもセリフで言ってましたが紫式部は『闇をかかえる性分』だったそうです。
そんな彼女に思いを馳せるのなら雨や曇りの日がぴったりかもです。

桔梗が咲く庭の名前は『源氏庭』。
ここの作庭家はハッキリしないのですが、紫式部の小説のタイトル『源氏物語』から来てると思ってもらってまず間違いないと思います。

なにしろ作庭家がハッキリしないので作庭家の意図もハッキリしません。
が
それをいいことに
ここからは私の想像でガイドします。

源氏庭は額縁庭園でもあるようです。

額縁庭園とは、枠で庭の風景を切り取るように設計された庭。
本堂の柱と柱、鴨居と敷居でできた四角の枠で風景を切り取れます。↓

切り取った風景の左右の苔が生えた部分。
これはカタチから推測するに『たなびく雲』に見立てられてています。
たなびく雲と言っても日本の伝統的な絵画表現の雲です。
こんなやつ↓

たなびく雲から桔梗が生えています。

桔梗は紫色。
『紫の雲がたなびいている』と解釈。
紫式部が活躍した平安時代。紫の雲がたなびくと『吉兆』と考えられていました。
とくに、
人が亡くなったときに紫の雲がたなびくと、極楽往生した証拠だと考えられていました。
ちなみに
六つの地獄を見た女性『建礼門院徳子(けんれいもんいんとくこ)』さんが亡くなった時にも紫の雲がたなびいたそうです。
苔の部分が雲なら、その真ん中の白砂は空に見立ててるんでしょうね。

が
あまりにもど真ん中に何もないと感じないですか?↑↓

これは『余白の技』。
小説家『紫式部』が得意とした技のひとつ。
『余白の技』とは、
書き手がわざと作った空白に、読み手に何かを感じてもらう技。
紫式部は大胆で、連続小説のクライマックスの一話を丸ごと空白にしたりしています。
しかし見事に紫式部の意図どおり、そこに何かを感じた読み手たちが自分のオリジナルのストーリーを作って発表するのが流行ったりしました。
さて、源氏庭の空白に何を感じるか?

答えはもちろんみなさんの自由でいいはずです。みなさんが感じた何かが正解。それが余白の技ですから。
ちなみに
私が感じたのは、
私には源氏庭の作庭家は一貫して『よかったら、今はもうあの世にいる紫式部に思いを馳せてくださいね』と言っていると感じました。
ので
私の脳の中ではこんな感じ。↓

では
あなたの観光がいいものになりますように。
